この文章は、平成23年9月10日に開催されたライオンズクラブ国際協会336-A地区4Rに所属する22クラブに対する菅武廣ガバナー公式訪問の際に、久保征四郎地区委員から報告されたものです。
ライオンズクラブの世界的アクティビティーに、YE(Youth Exchange交換留学)があります。この制度を利用して、英語実務科の西奥万利子さんがイタリアへ行った報告が以下の文章です。
2011年 夏季派遣YE学生帰国報告
1か月のイタリア生活
香川県立高松商業高校3年 西奥万利子(高松源平ライオンズクラブ)
私は7月15日から8月10日までの約1カ月間、YE派遣生としてイタリアに行かせていただきました。私がイタリアに行きたかった理由は、写真やテレビでしか見たことがないヨーロッパの古い町並みや歴史的な建造物を見てみたかったことはもちろん、本場のイタリア料理が食べたかったからです。昨年アメリカで2週間ホームステイをしたからか、不安はほとんどなく出発できました。着陸する飛行機から見えたレンガ造りの町並みを見た瞬間、これからのイタリア生活への期待が一層膨らみました。
到着の翌日から15ヶ国23名の派遣生とのキャンプ生活が始まりました。キャンプでは、ローマやフィレンツェ・ベネツィアなどの主要都市を観光したりDoromite登山に行ったりラフティングをしたりしました。そこで驚いたことは、フィンランドからの派遣生の子が日本語で話しかけてくれたことです。日本の漫画やドラマに興味があって、独学で日本語を勉強したらしく、平仮名を読んだり日本語の歌を歌ったりしていました。私が知らない漫画もたくさん知っていて、自分でオタクだと言っていたのが印象的です。他にもジブリが好きな子や、日本の作家が好きな子もいて日本の作品が世界で人気になっていることが嬉しかったです。言葉や生活習慣は違うけれど、15日間寝食を共にしたことは、私にとってかけがえのない経験です。しかし、中学の時から学校で英語を勉強し派遣前もnativeの方に教えてもらって自分なりに準備をして行ったつもりでしたが、他の派遣生はみんな英語がペラペラでした。ペルーのYE生は英語は2ヶ月しか勉強していないと言っていたけど明らかに私より上手でした。自分の英語力が海外で通用しないことを感じ、これからもっと勉強しようと思います。
キャンプ後はRiminiというヨーロッパでも有名なビーチリゾートで10日間ほどホストファミリーと過ごしました。ホストファミリーも夏は毎年Riminiでゆっくり過ごすそうで、毎日ビーチに行きパラソルの下で寝ていました。私のホストファミリーは5人家族でしたが、家族だけでなく親戚の方を含め30人近くで集まることも多々あり、みんな気さくに話しかけてくれました。英語がしゃべれない人のほうが多かったけれど、みんな積極的にに話しかけてくれてすぐに溶け込むことができました。10日という短い間だったけれど、日本に帰るときに「寂しい。来てくれてありがとう。」と言ってくれて、イタリアのお土産も私に秘密で買っていて最後にプレゼントしてくれました。またいつかホストファミリーに会いにイタリアを訪れたいです。
この経験は私にとってかけがえのない財産になると思います。どこに行っても私が日本に住んでいると聞くと、いろんな方が東北大地震の心配をしてくれました。世界中の人が日本の応援をしてくれています。また、今回日本を離れてみて改めて日本を見つめなおすことができました。正直私はこの派遣に参加する前は、海外に憧れが強くあまり日本のことが好きではありませんでした。しかし日本を離れて生活していると、日本を恋しく思うことがあり、海外の方にも受け入れてもらえる日本の良さがたくさんあることに気付きました。この先海外に行く機会がまたあるかもしれません。その時に日本の良さを、海外の方に伝えられるように私自身が日本のことをもっと勉強したいと思います。
このような貴重な体験をさせて頂いたことに対してライオンズの皆様に心から感謝いたします。ありがとうございました。