秋季四国地区高校野球香川県大会の私流総括

令和6年の香川県大会は、秋の県大会決勝では初めての延長タイブレークになった。わが母校高松商が尽誠学園に5-4で競り勝ち、6年ぶり28度目の優勝を飾った。とは言え決勝戦は、同点で9回を終えタイブレークにまでもつれ込んだ。私の記憶にある試合で、タイブレークははじめて。尽誠学園はこれまで2度の経験で、いずれも勝利して上がってきている。嫌な雰囲気の中、先攻の高松商はわずかの1点、後攻の尽誠の猛打が想像出来る。

そんな中、高松商は10回裏の尽誠の攻撃を、行梅直哉右腕の三振2つで凌いだ。この5試合で高松商は、6人の投手をマウンドに上げ防御率1.62。全試合を継投で勝ち上がり、エースは誰だと勘違いするほど層の厚さを見せた。かねてから長尾健司監督は仙台育英高を手本に、4人の140㎞を投げる投手を作ると公言していたが、それに近い結果をあげたことになる。

特に行梅直哉右腕(背番号10)は先発救援として、4試合(全5試合の内13回1/3)を投げて無失点の好投をしてくれている。制球面が不安視されていたが、一戦毎に安定感が増し、投手陣の先頭に立った。確か与四死球は3。投手陣に不安はないことから、5戦では高藤快渡中堅手を先発させたのだろうか。6人の中で左腕は、高藤投手だけだ。

打線は全5試合で2桁安打を放つなど、チーム打率.393をマークし、1試合平均9得点。12盗塁に20犠打と機動力や伝統の小技を随所に見せた。こうして総括すると、高松商の戦力は四国大会出場チームの中でもぬきんでていると、これは少々判官贔屓ではあるが、期待は広がる。3つ勝てば優勝で、明治神宮大会に進み、来春の選抜出場も間違いない。

各選手の活躍を分析してみると、私が1番気にしているのは1番山田圭介三塁手、今年のキャプテンだ。彼の出塁がその後の得点につながるのは勿論のことだが、高校生のことだから当然だが試合ごとにムラが大きい。1番打者として、キャプテンとしての責任の大きさが、彼ののびのびを妨げているように写る。それでも彼は、5試合で19打数8安打の4割2分も打っている。チーム平均打率より高いのだが、その試合の波が小波になれば応援団は一層うれしい。

22日に組み合わせ抽選会があり、25日から始まります。応援にも行きますよ。彼らと一緒にまた、もう一度青春してみたい。欲な話しで申し訳ありません。